COVER REPORT

「廃材と再生」

06.03.02.

この廃材の山。わずか1つの部屋から出たものだ。

この廃材を単純にゴミと見るのは短絡的かな、と思いながら眺めていた。

解体は今回のこの建物を再生するのには必要な行為。

まあ確かにそのまま利用すればゴミはゼロになるが、それは再生ではなく再利用だ。

再利用を目指しているなら、そうすれば良かった。

しかし今回は再生を目指しているからそういうわけにはいかない。

再生には、必ず幾つかのモノの消滅を伴う。いつもそう思う。

今回の再生のために消滅したモノがこの廃材で、

そしてこの廃材の消滅が、次の新たな材料を発生させる。

そんな思考を巡らせていると、廃材にお疲れさま、と言いたくなった。

冷泉荘A11号室

no.d+a 代表

野田恒雄